しっとり、やわらかい、そんなやさしい存在感。豊かな自然に囲まれて元気に育つ鶏から生まれた新鮮なたまごを贅沢に使うからできた、まろやかさ。
その独特の食感は北海道産生クリームをきめ細やかに泡立てて、生地に加えることで完成しました。シンプルなお菓子だからこそ伝わる素材と技へのこだわり。
職人の手技によって花開いた、やさしい味わいのお菓子です。

ソフトなバームクーヘンとはいっても、生地の柔らかさだけを求めて、焼き上げたものは本来のバームクーヘンと言えません。
かやしなバームクーヘン「ナチュラル」は、ふんわりやわらかな食感とあわせて、じゅわっと口の中に広がるジューシーさが二十一層前後からのクーヘン生地から溢れています。
350度程のオーブンでは、一層一層の生地をしっかりと焼きながら落ち着かせ、不要な気泡を消し、空気が入らないように焼き上げていきます。そうすることでまるでシルク（絹）の層を重ねたような生地の滑らかさが出来上がっていくのです。

焼き上げていく中で、クーヘンオーブンの調子や機嫌を瞬時に感じ取る、作りての勘の冴えが重要といえます。 また、焼き終わったら、じっくり6時間くらい冷ましていく間に形を整えます。するとふっくらして、しっとりジュージーな食感に変貌をとげるのです。常に緊張しながら、生地の状態を見ながら、職人はシビアに作り上げている。こんなに作り手とお菓子が一体となる瞬間はありません。 生地作りは丁寧に、子育てのように。お菓子は丁寧に丁寧に、育てるように作る。素朴にシンプルに、焼く(育てる)ことへの気持ちを大切に。 それがFrau Atsuko Kayasinaの優しさまでも焼き上げたソフトバームクーヘンです。